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週刊生成AI with AWS – 2025/5/12 週

みなさん、こんにちは。AWS ソリューションアーキテクトの三厨です。

5月は残り10日ほどですが、生成AI関連のイベントはまだまだ続きます!

イベントの申し込み方法などのリンクはこちらのブログ「生成 AI 最前線!5月開催の AWS 生成 AI イベントガイド」にまとめていますので是非参照してみてください。
また、6 月 25 日 (水)、26 日 (木) に開催される AWS Summit Japan 2025 の事前登録が始まっていますのでこちらも登録をお忘れなく!

それでは、5 月 12 日週の生成 AI with AWS 界隈のニュースを見ていきましょう。

さまざまなニュース

    • ブログ記事「ファーストパーティデータによる D2C (Direct-to-Consumer) マーケティングの実現:生成 AI によるパーソナライズされた体験の提供」を公開
      この記事では、D2C(Direct-to-Consumer)マーケティングにおけるファーストパーティデータの活用と、生成 AI を用いたパーソナライズされた顧客体験の提供方法について解説しています。Amazon Bedrock、Amazon OpenSearch Service、Amazon Personalize、Amazon Q Business などの AWS サービスを組み合わせることで、顧客データを効果的に活用し、パーソナライズされたマーケティングを実現する方法が紹介されています。消費財業界における生成 AI 活用の具体的な事例として参考になるでしょう。
    • ブログ記事「GitLab Duo with Amazon Q の一般提供開始のお知らせ」を公開
      GitLab Duo with Amazon Q が一般提供開始されました。この統合により、GitLab ユーザーは Amazon Q Developer の AI アシスタント機能を GitLab 環境内で直接利用できるようになります。コード生成、コードレビュー、テスト作成などの開発タスクを効率化し、開発者の生産性を向上させることが可能です。GitLab と Amazon Q の連携により、開発ワークフローをシームレスに強化できる機能として注目されています。
    • ブログ記事「Eclipse での Amazon Q Developer によるインラインチャットの発表」を公開
      Eclipse IDE で Amazon Q Developer のインラインチャット機能が利用可能になりました。この機能により、開発者は Eclipse 内でコードを編集しながら、コンテキストを理解した AI アシスタントとチャットできるようになります。コードの説明、バグの修正、リファクタリングの提案などを直接 IDE 内で受けられるため、開発効率が大幅に向上します。Eclipse ユーザーにとって、開発体験を向上させる強力なツールとなるでしょう。

サービスアップデート

    • NVIDIA B200 GPUを搭載したAmazon EC2 P6-B200インスタンスが一般提供開始
      * NVIDIA B200 GPU を搭載した Amazon EC2 P6-B200 インスタンスが一般提供開始されました。このインスタンスは P5en インスタンスと比較して最大 2 倍のパフォーマンスを提供し、AI トレーニングと推論を加速します。8 基の Blackwell GPU、1440 GB の高帯域幅 GPU メモリ、第 5 世代 Intel Xeon プロセッサ、最大 3.2 Tbps の EFAv4 ネットワーキングを搭載しています。現在、米国西部(オレゴン)リージョンの Amazon EC2 Capacity Blocks for ML を通じて利用可能です。
    • Amazon Bedrock Guardrails がクロスリージョン推論をサポート
      Amazon Bedrock Guardrails がクロスリージョン推論をサポートするようになりました。この機能により、トラフィックの急増時に複数の AWS リージョンにわたって計算リソースをシームレスに活用できるようになります。これまで Amazon Bedrock  で提供されていたクロスリージョン推論機能が Guardrails でも利用可能となっており、ご利用の際のスケーラビリティをさらに高めることができるようになりました。この機能の利用に追加のルーティングコストはかかりません。
    • AWS Transform for .NET が一般提供開始
      AWS Transform for .NET が一般提供開始されました。これは、.NET アプリケーションを大規模にモダナイズするための初のエージェント型 AI サービスです。Windows .NET アプリケーションを Linux 対応にモダナイズする速度を従来の方法と比較して最大 4 倍高速化し、ライセンスコストを最大 40% 削減できます。MVC、WCF、Web API、クラスライブラリ、コンソールアプリ、ユニットテストプロジェクトなど、幅広い .NET プロジェクトタイプの変換をサポートしています。現在、米国東部(バージニア北部)および欧州(フランクフルト)リージョンで利用可能です。
    • AWS Transform for mainframe が一般提供開始
      AWS Transform for mainframe が一般提供開始されました。これは、メインフレームアプリケーションを大規模にモダナイズするための初のエージェント型 AI サービスです。IBM z/OS アプリケーションのモダナイゼーションを数年から数ヶ月に短縮します。このリリースでは、コードベース全体のサイクロマティック複雑性、同音異義語、重複 ID の識別などの拡張分析機能が導入されています。また、ドキュメント生成機能も強化され、より大規模なコードベースをサポートし、生成されたドキュメントに対するAIパワードチャット体験も提供されています。現在、米国東部(バージニア北部)および欧州(フランクフルト)リージョンで利用可能です。
    • AWS Transform の移行評価機能を発表
      AWS Transform の移行評価機能が一般提供開始されました。この機能は、IT 環境を分析し、インテリジェントでデータ駆動型のインサイトと実行可能な推奨事項を提供することで、クラウド移行を簡素化し最適化します。インフラストラクチャデータをアップロードするだけで、通常数週間かかる包括的な分析を数分で提供します。エージェント型 AI を活用することで、手動分析の数週間を省き、インフラストラクチャの即時可視化とコスト最適化の機会の自動検出を実現します。現在、米国東部(バージニア北部)および欧州(フランクフルト)リージョンで利用可能です。
    • AWS Transform for VMware が一般提供開始
      AWS Transform for VMware が一般提供開始されました。これは、大規模な VMware モダナイゼーションを簡素化する初のエージェント型 AI サービスです。大規模言語モデル、グラフニューラルネットワーク、および AWS のエンタープライズワークロード移行における深い経験を活用しています。エージェント型 AI により、発見から依存関係マッピング、ネットワーク変換、Amazon EC2 最適化まで、モダナイゼーションのライフサイクル全体を自動化します。テストでは、500 台の VM の移行プランを 15 分で生成し、ネットワーク変換を従来の方法と比較して最大 80 倍高速化しました。パイロットプログラムに参加したパートナーは、実行時間を最大 90% 削減しています。

今週は以上でした。それでは、また来週お会いしましょう!

著者について

Wataru Mikuriya

三厨 航(Wataru Mikuriya)

AWS Japan のソリューションアーキテクト (SA) として、ヘルスケア・ハイテク製造業のお客様のクラウド活用を技術的な側面・ビジネス的な側面の双方から支援しています。クラウドガバナンスや IaC 分野に興味があり、最近はそれらの分野の生成 AI 応用にも興味があります。最近見たアニメは「NANA」です。